大きな造作物に関わる法令

■ 土地工作物責任 【民法第717条】 ※一部抜粋/編集

「建築基準法」より   ※一部抜粋/編集

【確認申請を要する手続き】

第138条 工作物の指定 

広告塔、その他これらに類する工作物で、第88条第1項の規定により政令で指定するものは、次に掲げるものとする。

二. 高さが15mを超える鉄筋コンクリート造の柱、鉄柱、木柱その他これらに類するもの

 

◆ 避雷設備設置基準 (建築基準法)

第33条 (避雷設備)

高さ20メートルを超える建築物には、有効に避雷設備を設けなければならない。

ただし、周囲の状況によって安全上支障がない場合においては、この限りではない。

→ ここの解釈は、すぐそばに避雷針が設置された より高い工作物/建築物がある場合です。その工作物/建築物に隣接していない 『防球』設備の場合は、他の「安全配慮」に関する法令を考え併せると やはり設置しなければなりません。

※ また、第88条1項で  20メートルを超える「工作物」に対しても 適用対象であることが すでに付加されています。

 

第129条の14 (設置)

第33条の規定による避雷設備は、建物の高さ20メートルをこえる部分を電撃から保護するように設けなければならない。

 

その他「申請/確認要件」 ※提出申請書式:例

 

・建築基準法第6条 (建築物の建築等に関する申請及び確認)

・建築基準法第88条  (工作物への準用)

・建築基準法施行令第138条 (工作物の指定)

・建築基準法施行令第138条の2 (工作物に関する確認特例)

・建築基準法施行令第144条 (遊戯施設)

・建築基準法施行令第144条の2 (型式適合認定の対象とする工作物部分一連の規定)

・建築基準法施行令第144条の2の2 (製造施設、貯蔵施設、遊戯施設等)

・建築基準法施行令第144条の2の3 (処理施設)

・建築基準法施行規則第3条 (工作物に関する確認申請書及び確認済証等の様式)

・建設地自治体;建築基準法施行細則など (例;確認申請書の添付図書提出) 

 

工作物設置では、安全検証を目的とした構造計算書と構造図が必須です。

その他にも、工作物概要書、付近見取図、配置図、三面図などが 必要図面・書類として求められます。

 

■ 「建築基準法」 国土交通省

→ http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S25/S25HO201.html

 

「航空法」より 一部抜粋/編集

◆ 航空障害灯  

航空法第51条:地表又は水面から60メートル以上の高さの建造物などには「航空障害灯」等の設置義務が生じる。

フラッシュ閃光を発する航空「障害灯」は、高さ60m以上の鉄塔等では、昼間「障害標識」を設置するか、白色航空「障害灯」の設置を義務とする。

また、昼間「障害標識」設置の場合は、夜間用に赤色航空「障害灯」の設置が必要となる。

 

※ 航空「障害灯」の設置例;

たまに街で見る、ゴルフ練習場の鉄柱、送電線鉄塔やタワーマンションなどの高層建設用クレーンで用いられている点滅灯が 航空「障害灯」です。

 

■ 「航空法」 国土交通省

→ http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S27/S27HO231.html

 

【 追 記 】

ここでは、よくある例のみを記しましたが、その他にも河川敷内や堤防付近の設置でも制限を受けます。

さらに、電波電搬障害防止制度、テレビ等への受信障害の事前調査が必要なケースも頻繁にあります。

また、景観に関する高さ制限の条例、色彩制限のある地域も少なくありません。

国立公園や自然公園の域内や隣接地域では、特に自然環境・景観保護に関して、工作物の規模/形状/色彩の厳格な規制を慎重に確認しなければなりません。